珍しく 先に目が覚めた。
隣で寝てる人は、静かな寝息を立ててまだ夢の中。
慣れるまでは寝息も聞こえないくらいに浅い眠りしか見せてくれなかったのに、今ではこうして体を捩っても起きないくらいにはよく眠っている。
(…柔らかそーな髪…)
そっと手でその髪を梳いてみると、柔らかいのには違いないのだが意外と芯が強くて硬い。
学園で有名な丸くてほわほわしてる子達とはまた違った気持ちよさ。
(…癖になりそう)
ごそごそと体を動かし、彼のつむじが見えるのではないかと思うくらいまで登ってみる。まだ起きない。
髪に顔を埋めてみると、私が勧めたミント系の爽やかなシャンプーのいい匂いがして、それだけで嬉しくなった。
珍しく、彼が起きる気配はない。
熟睡している伊知郎を見て楽しそうに微笑むと、彼の髪に口元を埋めたまま、二度寝に沈む。
これでモーラットの夢みたら笑うなーなどと思いながら。
深い意味はない。単にイッチーの髪モフモフしてみたかっただけ。
そして何気に一緒に寝てんのかよ、とか色々ツッコミ所は満載だが、
やり逃げるのが儂のクオリティ
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