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管理の合間に背後がのらりくらりしてる所です。
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2018/10/19 (Fri)
※澄律(ちょうりつ と読む)

嘉凪:半年って過ぎるの早いよね!(てへペロ☆

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これは地面に額めり込ませて土下座するレベルだよな


嘉凪:デコかち割れますよ、久臣さん。

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でも、それだけ遅くなったんだから、誠意は見せないとね?


嘉凪:容赦ねぇな…。と、とにかく、続きは出来るだけ早めにしますー。


◆当時、恒例になってきた注意書き。

1.これは「月光」→「雪涙」→「葉禊」→「風奏」→「竜舞」→「色重1」→「色重2」→「色重3」→「月凍1」→「月凍2」の続きの話です。
 ※今度分類増やしてわけておきますわ。

2.この話に出てくる「嘉凪の一族」はあくまで嘉凪の脳内で作ったフィクション一族です。
  歴史とか民俗学、日本文学に詳しい人に言わせりゃ荒も多すぎて見れたもんじゃないと思います。
  なので、くれぐれもこの設定を参考にしないでくださいな。恥ずかしくて死ねます。







<1月8日土曜日>




 奉納舞が終わり、一週間もすると三箇日が終ったお蔭で神社にも平穏な日々が戻ってくる。
けれど、本殿の中はピリピリとした空気が漂っていた。

上座に当主の茂久が座り、その両脇に次期当主である久臣と、その直系の能力者であり、今回の奉納舞の舞手だった綾乃が座る。そして彼らの前には両脇に一列に並んだ一族の代表がそれぞれ5名ずつ並んで座っていた。


その数を見て、久臣の後ろに控えていた彩華が心の中で短く溜息を吐いた。久臣の側には嘉凪と河瀬の氏族長とその一派が、そして綾乃の側には辰瀬の氏族長の一派と、末流で今も尚嘉凪の一族に忠義を尽くす者達が座っている。

まったく、話す前から臨戦態勢とはまさにこの事だろう。

 当主の茂久の皆への労いの言葉が終ったと思った途端、久臣側に座っていた男が突然言葉を切り出した。


「今回の奉納舞も大変素晴らしいとは思いましたが、来訪者を受け入れるかは別の話ではないでしょうか」


 一族の比較的若い男から出た言葉に、綾乃は明らかに訝しげな表情をする。確か彼は河瀬の分流であり、最近氏族長の補佐になった者だ。河瀬はその氏族長を始め、久臣を支援する者が多いので、最初に噛み付いてくるとすれば彼らだろうと言う予想は見事に当たったという事だ。

それにしてもこんな序盤から真っ先に本題を切り出してくるとは、なかなか肝の座った人物だなと綾乃は心の中では感心する。
だが軽く眉間に皺を寄せて不機嫌さを表情にすると、彼の言葉に絹を着せない言葉を返した。


「心にもない世辞は結構です。…それは来訪者の血を入れた私を受け入れられないと?」

「そうは申しておりません。化外の血を入れようとも、綾乃様は嘉凪の直系としてのお力を濁らせずにいらっしゃる。それを証明するに十分でしたと申したまでです」

「お誉めに預かり光栄です。ですが、私はその程度の世辞では満足しません。」

「それは…あの来訪者を受け入れろと?」

「綾乃様の伴侶殿に向かって、あのとは何事か。口が過ぎるぞ」


 男の言葉を非難するように、辰瀬の氏族長が口を挟む。彼は綾乃が次期当主だった時に支援をしてくれていた者。

彼のフォローは嬉しいのだが、まだ自分が次期当主に舞い戻るのを望んでいるのだろうかと綾乃は心の中で苦く思う。自分は既に当主の継承権限は返上した。それでもまだ次期当主と返り咲くとすれば、それは ―
そんな彼女の思惑とは別に、話はヒートアップを始める。


「しかし、かの方は来訪者と呼ばれる異邦人じゃ。出生も危うい者を嘉凪の本家に、しかも直系に交えるなど…」

「出自に関しては貴也が調査中じゃろうて。調査中の事にとやかく言うでないわ」

「調査中であると言うのに婚約を認める方がおかしいだろう。なぜ結果が出るのを待たなかった」

「そもそも何故調査など必要があるのじゃ。当主も彼の方の人柄は認めておる。多少生まれは特殊じゃが、紛れもない能力者。先は十分に見込めるじゃろうて」

「して、貴也。調査の結果はどうなっておる」

「国内の調査は大方済みました。残りは海外で裏づけを取るだけですが、限りなく白に近い状態です」


 質問をした者達は分からなかっただろうが、報告をあげた張本人である貴也の機嫌がすこぶる悪かったのに、綾乃は心の中で苦笑した。

そうなのだ。現在、伊知郎の同意を得て、氏族長たちの希望によって先程報告があったように貴也が伊知郎の過去経歴を調査している最中なのだ。(※6月現在も継続中)

彼に過去の記憶があれば調査などは必要なかったのだろうが、伊知郎は銀誓館に来る前の記憶がほとんどない。まったく無い訳ではなく、朧気なのだそうだ。
なので出自はともかく、彼に別の家族があってはいけないと表向きには懸念した(きっとその真意は彼の生まれなのだろうが)一族の老人達が強く調査を願い出てきていたのだった。


 さすがに記憶がないとは言え、そこまでの事に疑いをかけられては伊知郎も気分を害するだろうと思っていたのだが、綾乃がその事を申し出ると意外にも彼は二つ返事をしてくれた。

曰く、「探られて痛い結果など、俺が戦場で人を屠った数くらいだろう。残っている記憶の中にも家族が居た記憶はない。リオもそれは証言してくれているので、その点は安心だからな」と笑顔を沿えて告げたほどだった。

その時の事を思い出すだけで、綾乃はこの荒んだ空間の中でも笑みが零れそうになる。それほどに、伊知郎は綾乃にとって心を安らげてくれる大切な人なのだ。


「今のご時勢で相手の家柄は関係なかろうて。嘉凪の家に入ってくれる、入り婿ならば申し分ないじゃろう。ましてや限りない白と言っておる。もう調査の必要もなかろう?」

「別に家柄とは言うておらん。だが、血族の敷居を超えておるのじゃぞ。調べるに越した事はなかろう」


 苛立たしげに交わされる言葉に、綾乃は愚か、久臣もげんなりとしていた。
事の内容が本題に入ってから、直系の者は誰一人として口を開いていない事に皆は気がついていないのだろうか。それほどに、彼らが討議している事が無意味だと言外に滲ませているというのに。




                      ちょいと中途半端ですが、一旦ここまで。
                      今回は行間よりも理由あって会話部分のトコが長いのであしからず。
         
         



 

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