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管理の合間に背後がのらりくらりしてる所です。
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2018/05/21 (Mon)
嘉凪(俗に言う背後):遅くなった。

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まったくだよな。北海道(カムイワッカ)行ったのいつだと思ってるんだよ。


嘉凪:言わんでください。ごめんなさい、謝ります。(汗



と言うワケで、久臣とファンガスの話です。と言うか、ファンガスツアーに行った時の話なんで、
「ファンガス獲得ツアー2011」へようこそ!の『●思いよ届け』から読んでないとワケ分からんかもですのであしからず。

ファンガスに関しては儂の個人的解釈が主なんで、間違ってる可能性大なので気をつけてね☆









「あー…くそっ」

 部屋に入って扉を閉めるなり、久臣はグシャグシャと頭を掻いた。
と、その弾みでさっきまでどこにいたのか分からないが、掌サイズの毛玉…もとい、ファンガスがコロコロと落ちてくる。それを慌てて手で掬い、ベットの上にポトリと不時着させ、彼女(?)を避けて久臣もベットに腰掛ける。


先日、ファンガスを保護する為に向かった先は北海道、カムイワッカ。
あの地でカタストロフを彷彿とさせる稲妻から護ってくれたファンガスが久臣に見せた物の姿が、もう5年も前に亡くなった両親の姿だった。

(…また護られた)

 悔しくて、情けない気持ちがモヤモヤと心を支配して、久臣はベットに横になった。
確かに両親の姿を見て、嬉しくて、でも悲しくて涙が滲みそうになった。あの場にいた時に溢れた感情は確かにそうだったけれど、今は違う。

 もう護れるほどに強くなったのではないかと思ったのに、また護られた。
二度と失いたくないと思った両親に、自分に戦う力を与えてくれる代わりに護るつもりだったファンガスに…自分は護られたのだ。

護りたいとずっと願っていた。今度こそ失わなくて済むようにと願ったのに。


久臣の周囲をふわふわと心配するようにファンガスがコロコロ転がる。
それに気が着いて、苦笑して、指で頭を撫でるようにファンガスを優しく撫でた。

「ごめん。お前が悪いワケじゃないのに………あの時はありがとうな」

 笑顔は出せなかったけれど、それでも苦笑する自分を見てファンガスがふわふわと揺れる。
言葉を交わす事はないが、気分を少し戻した久臣に影響してか、それが「どういたしまして」と言っているのが伝わった。

その様子に、つい苦笑が零れたが、正直、今はファンガスがいてくれてありがたいと素直に思える。どうやら久臣に懐いてくれたファンガスは陽気な性格らしく、まるで「元気だして、くよくよするなー」「ほらほら笑って笑って」と言うようにふわふわコロコロ移動して戯れてくる。

その様子に久臣はふっと笑いだした。それが誰かに似てる気がしたのだが、まあ、それは置いておくとして。

「しばらくは綾ねえの前では隠れててくれるか? 俺の気持ちが整理できるまで、あの人に合わせると何見せるか分かんないからな」

 思い出すのは、両親の遺体を前にしても凛としていた姉の顔。
次期当主だった姉は、泣くと言う自分の感情を押し殺して、次期当主として死を受け入れる事を優先した。あの時自分はまだ今よりもずっと幼くて泣く事しか知らなかったのに。

あの時に、きっと姉の何かの感情は壊れてしまったのだろう。だから久臣はそれを取り戻そうと必死に能力者に成りたいと願った。次期当主から退けば、きっと彼女の歪んだ何かは元に戻るだろうと信じて。

だから、今はきっと素直に泣いてくれるだろう。
次期当主の座には今は久臣が座っていて、一族の責任は全部自分のものだ。きっと彼女が失った感情も既に戻っていて、そして姉の隣には、自分が義兄と慕う人がいてくれるから涙を堪える理由がない。
けれど、今ファンガスを通じて、あの時自分が見たものを見せてしまっては…あの人は何を仕出かすか弟の自分にも分からなかった。

まだ両親の事を引きずっていると思われて、次期当主の座を取り戻そうとするかもしれない。それが次期当主として相応しくないからなのか、それとも引きずっている久臣を心配してかは分からない。多分後者だと思うが、確証はないから。
もしくは何も言わないでくれるかもしれない。

でも、少しでも姉が次期当主に戻ろうとする可能性があるならば、その心配の目は摘んでおかなければならない。次期当主になってからずっと、あの人は祖父と自分を護ろうと他の不要なものは全て置いてきてしまっていた。
ならば、今度は自分の番だろう。

そこまで考えた所で、久臣の顔の上をファンガスが転がって、つい「うわっ」と声をあげてしまう。
どうやら構ってほしかった様子だ。

「…はいはい、放っておいて悪かった。 とにかく、これからヨロシクな」

 ベットから身を起こし、ファンガスをとりあえずは肩の上に乗せると再び姿を消した。久臣の言葉を護ってイグニッションカードの中に戻ったのかもしれない。

それを確認した久臣は、部屋にあった小袖と袴を手に取って部屋を出る。
自分が弱いことは重々承知している。だから、日々の鍛練を怠らないために道場へと足を運ぶ為に。




                      ちなみに余談ですが、次期当主になるための代償とかは特にないっす。
                     単に綾乃も久臣もその為に不要だと思った事を捨ててるだけなので、
                     自分で捨てた=急にどこかにいった=誰かに切り取られた=代償
                     だと他から見ればそう見えるだけですな。
                     特にその当時の久臣にしてみれば、綾乃が選択した選択肢が幼いゆえに
                     理解できなかったから、奪われた・代償とされたと思ってる感じっすね。
                     
                     綾乃の場合は確かに負の感情表現が歪んだ(なかなか泣かないとか、
                     怒る時は冷徹に怒るなど)けど、次期当主としての人格を形成して、
                     次期当主としての人格時は感情を切り削ぐとしてました。
                     別に二重人格じゃないっす。単に自覚のあるスイッチの切り替えですよ。
                     
                     んで、久臣の場合は見たら分かるけど、幼さを切り捨ててます。
                     切ったって言っても、普通そんなにスパンと切れるものじゃねぇから、
                     少しは残ると思ったんだけど…そんな事なかった件。儂ビックリよ。
                     
                     まあ、この姉弟はそんな感じかなーと。
                     ボンヤリ設定なので詰めが甘いかもしれんですがね。
                     久臣にとって、ファンガスがいい方向に転がればいいなと思ってますわ。
                     





 

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