「お待ちしておりました。」
神和神社の入り口である鳥居を潜った先に来客を迎えたのは、普段見るのは珍しい、イグニッション時に彼女が纏っている着物を身に着けた久臣の影である彩華だった。
「こちらに」と先導されて彼女の後ろを着いていくのだが、結社として使われている離れを過ぎ、そのまま裏山に分け入る。
人がよく入るのだろう。目の前を行く彩華の後ろを歩くと、獣道が一本だけ山の奥へと続いているのが分かる。何度もここに訪れている人でさえ、この道の存在は初めて知ったと気が着くほど、その存在は極めて希薄なのだ。
足元に纏わり着くような草はない。けれど、一歩間違えて脇に反れれば折角の履物は泥や水まみれになってしまうだろう。
鳥の鳴き声、木の葉の囁く音以外は聞こえない。時々脇にある嘉凪の家のご神体である嘉月川の源流がチロチロと心地よい水音を聞かせる程度だ。
そう、目の前を行く彼女は元々口数の多い方ではないが、それにしても今日はそれに輪をかけて口数が少ない。恐らく学校ではなく、彼女の一族の敷地内ではこれが普通なのかもしれない、とあなたは感じる。
話しかけるべきか否かと悩んでいる間に、目の前に少し小高い岩場が見え ― そこに1人の青年 ― 彩華と同じく久臣の影である黒須貴也 ― が立っていた。
「ご足労をおかけしてしまいましたね。お疲れ様です。他の皆さんが着くまで、少し休憩してください」
彼が差し出したペットボトルと少し冷やされたタオルを受け取り、あなたは近くの岩場に休むように促される。そんな事をしている暇があるのか、と一度は断ろうかと思考が過ぎるが、にっこりと笑みを浮かべた貴也がそれを許さなかった。
恐らく皆が集るまで気持ちを落ち着けておけと言う事だろう。無言の圧力に、そもそも反論の意欲もあまりなかったあなたは、素直にそれに従う事にする。
今からの事を考えると色々な事を考えてしまうが、深すぎないこの森に差し込む柔らかい日の光が、そして耳に届く心地よい木々のざわめき、水の音が心を穏やかにする。
直ぐそこにある一族の墓と言われる洞穴の中が狂気に囚われ、今にも破裂しそうな爆弾なのだと言うのが、まるで嘘のようだ。
「それでは私は他の方々を案内する役目がありますので、一度失礼させていただきます」
あなたが休憩をしているので、話しかけるのを少々躊躇ったらしく、静かに彩華が声をかけてくる。
その言葉にあなたが返事をすると、深々と礼をして彼女は静かにこの場を後にする。
貴也と2人取り残されたあなたは、少し気まずげにペットボトルの水を口に運んだ。
今回、あなたがここにいるのは綾乃と久臣の話を聞いた為。
と言うのも、彼らの一族の墓の掃除をするので、人手が欲しいとの事。掃除 ― つまり、ゴースト退治なので戦力が欲しい言われていたので、快く返事をしたあなたはこの場にいる。
のだが
「ああ、綾乃と久臣ですか?」
あなたの視線に気が着いたのか、貴也が答える。
そう、今ここにいるのはあなたと貴也の2人だけ。話を持ってきたはずの綾乃と久臣の姿はここにはない。他の参加者は今から彩華が出迎えると言っていたのでもうじきくるのだろう。だが、なぜホストであるはずの2人がいないのか、と言う疑問は当然だった。
「2人は準備をしているのでここにはいません。戦いが始まるまで2人には会えませんが、私と彩華がいますので、何か質問があれば遠慮なくどうぞ。 どうしても会いたいと言うのであれば…同性のみならばお受けしましょう」
(※この本文が公開された以降のメールなどでの質問は貴也か彩華にお願いします。また、戦闘前に綾乃、もしくは久臣に会いたい場合は質問の最後の要望事項に記載ください。)
淡々とあなたの言葉に答える貴也は、静かに笑顔を浮かべるだけで表情はまったく読み取れない。
久臣が以前、彼は自分の代わりに一族の外の人との交易 ― つまり外交と言われる外向きの仕事をしているとの事。その説明に相応しく、相手の表情から得られる情報は特になさそうだった。
だが、問えば答えると言っているので、あなたが疑問を口にすれば答えてはくれそうな雰囲気だ。
「少し暇ですね。何個か質問しても構いませんか?今から戦場を共にするのです。あなたの戦力は把握しておきたいので、気分を害する質問でしたら答えなくとも構いませんので」
そう話を切り出した貴也があなたに何個か質問をしてきます。
以下の質問に答えてください。(複数、無回答可能)
以下の行為は全てをもって、プレイングとします。
文字数に限りはありませんが、全てが引用されないこともあるので予めご了承ください。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
1.あなたのレベル、ジョブ(本業×バイト)を教えてください。(必須)
レベル:
ジョブ:
2.今回準備してきた装備(武器・防具)を教えてください。(必須)
武器:
防具:
3.能力値、攻撃力、イニシアチブを教えてください(必須)
能力値(気、術、神):
攻撃力(気、術、神):
イニシアチブ:
4.持参したアビリティとその精度、回数を教えてください。(必須)
5.感情活性を教えてください。(※左に行くほど優先、最大5名まで かつ【】内にその感情を)
6.あなたにとって嘉凪綾乃とは(※空白でも構いません)
7.あなたにとって嘉凪久臣とは(※空白でも構いません)
8.今回一番重要視していること、心配していること、注意したいことは(※空白でも構いません)
重要視:
心配:
注意事項:
9.口調関連:決め台詞や口癖、アビリティ使用時・特定の人物へのセリフなどがあれば(※空白の場合はステシから判断します)
10.あなたが集団戦で戦う際の配置を教えてください <例:前衛、中衛、後衛>(必須)
11.前哨戦(30体ほどのゴーストと戦う際)のあなたの戦い方(必須)
12.綾乃と久臣、どちらとの戦闘を行ないたいですか。(必須)
また、第一希望が譲れない場合は第二希望は記載不要です
第一希望:
第二希望:
13.本戦(綾乃と久臣に降りた狂気に犯された能力者達)のあなたの戦い方(必須)
14.戦闘が終ったら、誰に何をしてあげたいですか?(※綾乃、久臣以外でも可能 ※空白でも構いません)
15.今回執筆者である「嘉凪」に一言(キャラ補正や、要望、質問などもOK)
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以上の◆から◆までの分がプレイングとなります。
締め切りは【10月17日(月) 20:00】までとします。
それまでは何回も送っていただいて構いませんし、一番最後に送られた内容のみ採用させていただきます。
プレイングの送信は【綾乃、久臣、彩華、貴也】の誰でも構いません。
しかし、参加表明を行なっていない方がこの内容を送ってきても、リプレイには反映しませんので予めご理解ください。
※「参加表明忘れた…!」「忙しくて見てなかった、今気が着いた!」「2人とは戦えない」と言う方は、嘉凪に要相談ください。
上記の4名との親密具合で何かしらの措置を取らせていただきます。
また、綾乃の去年のベスプレを相談の場所として開放する予定なのですが、今回のプレイングは相談せずとも記載できますので、各人のプレイングのみで構いません。
(※現在招待されていない方は今からご招待する予定ですが、如何せん去年のものなので使用出来ませんでしたら申し訳ありません。)
リンク:<http://t-walker.jp/sr/bbs/eventbbs.cgi?id=10vt_395577#log>
そして質問に関しては【河瀬彩華、もしくは黒須貴也】にのみお送りください。
綾乃と久臣に送られたないように関してはご回答しかねます。